スターゲイザー

NHKコズミックフロントで好きな回、「スターゲイザー」が再放送されていたので見ました。ことさら好きなこの回。

中でも特別な目を持っているアメリカ出身のスターゲイザーの話は静かだけれども、心を動かされる話。

普通の人には見えないかすかな模様をじっと長い時間星を見つめることができる特別なスターゲイザー。他の人には見えないからこそ「そんなものは無い」と言われるものを観察し、答えを出す、あるいは答えを出す手助けとなる資料を作る。

やっている方法は中世の人と同じ。そしてそれを気に入っている。と答える人は他の見えない人が「勘違い」「気のせい」と言う観察をし、望遠鏡で観察するよりも目で見るほうが表面の模様や色を見分けることができる。じっと見える瞬間を待ち続け、間にある空気や空間の歪みや揺れの合間を縫ってその姿を見る。

その観察結果はあとになって

例えば、1977年に見つけた土星の輪の上の模様、発見されていなかったため、専門家に否定されていたもの。それは3年後にボイジャーが答えを教えてくれるのです。あるよーと。偶然、ボイジャーがでかけていたから「ちゃんと見えている」と証明されることになりました。

なにせ、望遠鏡やカメラで観察しているプロが見えていなかったもの、証明されていなかったものが一人で先に見えてしまっているので、ちゃんと見えるボイジャーという仲間が出てこなければ、観察できているのに「できていない」事になっていたのです。

その後、カメラよりも観察眼が鋭いというのを天王星の自転を模様が見える模様の動きで計算して割り出せというテストにもパスし、天文台の観測より制度が良いという結果となりました。この答え合わせをしてくれたのもボイジャー

観察にはじーっと見て一年ほど見えない状態であったのが、ある日突然、模様が見えて、2ヶ月間、模様を見続けて見えなくなるまで見続けて割り出すという恐ろしい方法。

本当に昔の学者のようだけれども、昔と違うのはボイジャーという仲間が居るのでこの人が見ているものは勘違いでも気の所為でもなく、ほんとうに観測なのだと証明してくれるのです。

 

さて、ボイジャーは今どこにいるのだろう、と検索してみるとまだ電源は入っているそう。電源を切る予定は25年。つまり25年までは操縦ができる予定ということで、片道17時間で通信を行っている、という。そのぐらいで通信できることに驚く。意外と電波って早いのだなあと。

ボイジャー2号は2018年に太陽系を出てしまっているという。

すでに観測機器の電源を順次切っているとのことで、そのまま漂い続けていても電源が切れる頃、地球とは通信できなくなる。

月と地球の距離はだいたい384,400 km。見えていると思っている月も大体1.3秒ぐらい前の姿だそう。今見ている星空も過去のもの。