こだぬき日記

私は鼓を習っているのだけれど、この間、はて、いったいどのぐらい
習っているんだっけ、と思うことがありました。
 
入門の日、宗家のご自宅で先生(直接の師匠となる人)にお会いしたとき、先生はまだ書生を終えられたばかり・・・・だったのが、今や立派な中年になり、一家を構えられていてお子さんもいらっしゃる。そういえば、同じくその頃宗家でお会いした誕生したばかりの宗家の坊っちゃんも、今はすらりとした青年で、テレビ出演のお仕事もされている・・・。ということは、私は始めたばかり・・・の気分でいたのは、年月のせいではなく、いつまで経っても上達しないからという実感によるものなのだろうな、と思います。
 
稽古は今年、確か2月が最後でその後は直接会うのはちょっとということになり、音声だけのやり取りでなんとかといったところ。
内々の非公開の舞台やお客様に来ていただく舞台もすべて無くなり、同好者の集まりも、全てなし。
5月の終わり、そろそろ・・・と6月、7月、8月の会を中止しつつも、稽古に集まるのはいつぐらいから、などと探っていたら、また、それどころではなくなり、今後はどうなるのか不明。
 
舞台がなくなると、楽といえば楽なのですが、いつのまにか細かいところで緊張感がない演奏になりがちです。あ、そうそう私が習っているのは能楽の小鼓です。その前に、長唄の小鼓を習っていたことがあるので、長唄も最近ちょっと聞くと「あ、なつかしいな」と思います。うんと前なので手(どのように打つか)は忘れてしまっている部分が多いですが。
 
小鼓は実は、お相手をしていただく方々の流派によって、違うことをしなくてはならない場面が多い楽器なのですが、それをこんな時期に整理して考えておけばいいのだろうと思っているのですが、普段、そのときは「ふんふん」と話を聞いていて、まとめていないので、今、まとめようとしても「はて」となってしまうのでした。
こんなだから「ずっと始めたばっかり」なんでしょうね。