個人的なお気に入り

文句をいいつつ、結構面白い「平家物語」(源氏も面白いと思います。男君にむかっとしつつ結構読んでいるのはそのせいです。式部先生!)。平家物語絵巻でお気に入りのシーンは結構あるのですが、最初のほうで面白いなーと思うのは福原遷都で先発で「開発してこい!」と任命された奉行が「土地の形も、そもそも大きさが違うんですが!」とぼーぜんとしているシーンがあって面白いです。大変ですね、中間管理職。

そういうちょっとしたシーンも楽しい絵巻。物語的には覚えなきゃいけない戦シーンとか、そういうものより、ちょっとサイドストーリー的なところが面白いなあと思ってます。あ、でもサイドストーリーも漢文と関連する部分だとか、「いいシーン」は他の物に派生するので覚えてなくちゃいけないのですが。例えば「紅葉の事」の段などはそうかなと思います。不穏なことが続く物語でとりわけ優しく美しい段でもあるので印象がかえって深い段。

ここで引用される「紅葉を焼く」は能「紅葉狩」の鬼も引用。そういえば紅葉狩りの鬼だとか元気な女の人は結構好き。特に紅葉狩りの鬼は「別に風流で悪くないのでは」と思います。女子会(?)してただけですし。