うぐいす

最近関容子さんの本を買いました。
以前(だいぶ前だと思う)読んでとても好きになった「日本の鶯」で読みやすい文書だなと思っていた人。それ以来、「銀座百点」などでちょっとだけ文章を読むことがありましたが、著書は読んでいませんでした。
「日本の鶯」からは関連本の堀口大學の令嬢、「すみれ子」さんの著書「虹の館」「父の形見草」はそれほ補強する本で、年をとってから読んだせいか、親の恩愛があふれんばかりで圧倒されつつ、なぜかわからないのですが、愛が溢れすぎているからか、涙が出てきてしまい、泣きながら読みました。そして、掲載されているすみれ子さんの兄の写真に「気になる表情、ちょっとちぐはくな表情をする子供だなあ」という印象とその後の運命、そして、親からすれば「ただただ可愛い娘」として愛した子供が結局は詩人になるという、なんというか、親や家族の中で知っているわかっているということと、まったくそうでないことってどこのうちでも、立派な家でもあるんだなあと思う本でした。そういうったこととは関係なく、面白い本です。
堀口大學の詩ってエロティックだったり、好きじゃないなーと思っていたのですが、この性格ならそうなるかなーという正直というか、素直詩人なのね。と思いました。まあ、詩はわからないです。私。この世界は小説でもわからないだろうなあ。私は。
 
さて、そういったことは置いといて
今回買った関容子さんの本は「日本の鶯」のあとに書かれた歌舞伎の本。その後歌舞伎の本を続けて執筆されているようです。今回の本は「花の脇役」。
これ、関容子さんの文章ではない銀座百点の中の長唄囃子方の鼎談がちらっとのっていて、それを読んですごく面白かったので(あまり囃子方の発言を読む機会がないので)、気分が芸談が読みたい気分になっていたからです。
今読み始めたばかりだけれども、この人の文章って意外とクセがあるというか、すぐ「あ、この感じ」とわかる文章だなと思いました。二冊目にして。