1日のために

1月1日、元日のお参りのためにとっても分厚くて重たいダウンコートを持っている。アウトドアっぽいので普段の生活には合わない服装。

ここ数年、近所のお寺、神社はなぜか初詣の人がたくさん来るようになってしまったのだ。初詣というと、近所の神社やお寺に行くのではないかと思うのだけれど、電車にのって遠くから人がたくさん来るようになった。年末年始に旅行で泊まっていてというのなら、自宅近所以外で初詣もわかるのだが(あとは成田山みたいなところだとか、明治神宮靖国なんかはわかるのだが)、近所のこんなところになぜ遠方から?と思う。氏神のところへはもう行ったのだろうか。

とにかくそんなふうでお参りに時間がかかるようになったので、防寒対策が必要なのだ。

それでその1年に1回しか使用しないダウンを出してきた。とても重たい。熱を反射するための金属が繊維に入っているからだ。

温かいといえば。テレビで北極観測をしている人の話をしていて、日本で買い込んだ高価な防寒具はまったく役に立たなくて、頼りになるのはイヌイット手作りの毛皮で作った服装なのだと言っていた。ズボンはシロクマ。足のうらなど防水が必要な部分はアザラシといろいろな動物の機能は最強なのだという。これだけ色々と技術が発達していても、動物が命がけで進化させた機能にはまだかなわないのかと思う。

そういえば、だいぶ前、私がまだ学生だった頃だけれど、確かカナダだったか、やはりイヌイットのような生活をしている人々のところで、化繊でできているようなものは凍って破れてしまう(割れてしまう)ので(防寒として役に立たず)危険といった話を聞いたことがある。今はそうかどうかはわからない。

そんなレベルとは違うけれど、高校生の時ニューヨーク生まれの先生が寒い日には頭を守れと言っていたのがなぜかずっと印象に残っていて、これは寒いという日になるとニットの帽子をかぶることがある。外を長く歩くことになるといった寒い日などだ。

そういう、ちょっと一回聞いただけの話が妙に印象に残り続けるということがある。

とにかく、頭から体温が逃げていくので、覆ったほうがいいというのをそれ以来ずっと思っている。本当かどうかはわからないのだけれど。