かるたは好き

アンティーク店、タントラの器は全部欲しいぐらいなのだけれど、いつもは黙って見て我慢しています。

ですが、今回、つい買ってしまいました。

つい買ってしまう器のなかでも、いつもは「あれに使おうかな」だとか「こういう時に使えるものなのだろうな」ぐらい(実際使わなくても)は思う物を買って、いいなと思っても「使うところが思いつかない」「使いたいけれど、今の生活ではそういう場面がない」といった理由で、たいていはあきらめるようにしています。でも、今回は、まったく使うのが難しいかも。と思っていて買ってしまいました。いつもは必死で我慢しているのですが。今回は我慢できませんでした。

今回の小皿は「かるた」なのです。

着物でも小物でも、なんだか弱い意匠というのがあるのですが、私は「扇」「鳥」「鹿」など。そして器や絵で弱いものに「かるた」があるのです。和歌ですね。

かるたって、なんだかお雛様のお道具に通づるような、和歌とおもちゃが合わさったものだからか、そんな雰囲気があるのです。貝覆いの簡易版というか、和歌の歌をイメージ化した絵があったり、花鳥画があったりする小さいもの。そういうものが好きなのだなと思います。それで器なんかも好きなのだと思うのですが、和歌の世界が小さくなっている・・・からなのか、「うわー」と何かスイッチが入ってしまいます。お雛様のお道具もスイッチが入りますし、私が屏風をすきなのも(あれは巨大ですが)、詩や歌の世界を感じるからかもしれません。ちっちゃいもの、歌のもの・・・というものがどっちもある「かるた」や「貝覆」なんかはスイッチが二個ぐらい押されてしまうのかもしれません。

ところで、少し前に姉と着物の話をしていて、姉が鳥の絵が描いてあると、「あ、」と思って買いたいなと思う。というようなことを言って、まったく私と一緒なので驚きました。そういう話をしたことがなかったので、知らなかったのですが、鹿の柄がついている帯など、どうも「面白い」と思う柄の種類が(好むものの印象は違うのですが)、似ているのです。

もしかしたら、ほかの家族にもそういうところがあるのかもしれません。