鳥はやめてマリー

はじめ、東京駅の近くKITTE内の美術館で行われている極楽鳥展を見に行こう、と誘ったのですが、月曜日で休館日。ということに気が付いてくれて、急遽マリーローランサン展へいくことになりました。株主優待を使って!

というわけで、マリーローランサン。マリーの絵というと、きれいな感じのいい色合いがぼんやり。というというイメージと、優しい色合いだけれど、描かれている女性は意外とそんなにぼんやりしていないというイメージ。

子供のころは、どちらかというと甘い気がして嫌いな絵だったのですが(そんなに詳しく見ないで思っていました)、今になってみると、特にすごく好きという気持ちにはなりませんが、こういう個性の人なんだなと思いつつ興味深く見ました。しゃれた色の組み合わせだなあとも思います。色使いはこの人の「この組み合わせ」というのがあって、そこあらは絶対に出ないというのも、長年描いて、それを通したのはすごいなと思います。

以前、堀口大学聞き書き本がすごく面白くて、そのあと、何冊か堀口大学の娘で詩人のすみれこさんの本を読んだのですが(すみれこさんの本は読んで号泣。愛で号泣するという本でした。)、堀口大学の話の中に、マリーローランサンは交流があった人として登場します。堀口大学から見たマリーローランサン、マリーから見た堀口大学がちらっと出てきて、それを読んでいたので、マリーローランサンに対するイメージが少し変わって、以前だったら見に行かなかったかもしれませんが、今回「マリーローランサンも見てみたいな」と思って見に行きました。

展覧会最後にマリーローランサンの絵からインスピレーションを受けたというカールラガーフェルドのシャネルコレクション映像が流れるコーナーがあり、へー、なるほど、絵やファッション(マリーローランサンはバレエ衣装をデザインしているし、絵に登場する女性も服や帽子が好きだったらしくいろいろ描いている)から、こういう風に落とし込むのかと思うものが出てきます。すごくかわいいけれど、現実離れしたモデルがまとうイメージ服といった感じ。これは、そこから普通に人が来たり、女優などが着るような服に転換されていくのだろうなと思いました。淡いグレーがまじったピンクの世界。なかなかかわいかったです。

マリーローランサンは馬だとか描こうと思えば描けるのに、犬とか馬とか、にょろーんとした顔や体に描く傾向があって、それが私は好きになりました。あのにょろーんとした犬や馬、とか鳥。かわいいですね。