ぴりぴりはりま

渦潮を見よう。播磨灘を見よう。

といことで山から海から。船の上から淡路島の山から、姫路の山から海を見た。

秋の半ばの頃。

車を持たないので、全て公共交通機関と歩き。

以前からずっと行きたかった書写山円教寺も含めて。書写山上からは海を見ることができる。車がなくてとても困ったのは淡路島。

渦潮が見られるのは淡路島の南。徳島側から行ってもいいが、せっかくなので淡路島を北から通って南へ行く。

まずは姫路。せっかく姫路まで行くのだから姫路城へ行く。天守閣は上の層まで登ることができる。ここがあの魔物が住む場所か(天守物語)と思う。天守最上層は美しい魔物が住み、腰元たちは上から秋草で露を釣る。

お城の土地は広く残っていて、まわりの櫓と回廊も少し残っていて中を通ることができる。

敷地が広く残っていて天守へ行くまでも上り坂や階段があるので足が弱い人は見学が難しいかもしれない。中に休む場所(茶屋のようなもの)はなかったと思う。

隣の好古園もなかなかおもしろい。新しい庭らしいけれど。

お堀を船で見学できるという話を見たのだけれど、行ったときは船着き場らしきところもなく(土日平日とも)今はしていないのかもしれない。

穴子を食べたいというリクエストをもらっていたので穴子専門店に行く。しかし、そこまでしなくても良かったかなと思う。

別の日淡路島。南淡路の福良を目指す。車を運転せず、タクシーも利用しないと決まったので、舞子から高速バスを利用した。洲本まで行くものなど色々あるが、福良まで直通の高速バスで南淡路。

福良には観光船が出る場所がある。

観光船に乗ったり、あるいは自然を楽しむために滞在しても良いという場所。釣り、キャンプ、舟遊び、夜は星を楽しむことができる。私はキャンプは興味がないが、広い海が目の前に広がって、平で、空が大きく見える場所は珍しく、いるだけで楽しめた。

洲本へ移動。洲本もやはり、のんびり海を楽しむような場所らしい。洲本城跡は小さい山の上にあり、急だが短時間で登ることができるコースと車で上る回り道コースが有る。福良でも洲本でも心に浮かんだ言葉は「無い」。普段高い建物に囲まれて、人だらけの処にいるので、横に建物がぎゅーぎゅーに無いというのがなんだか不思議な気分になる。遮るものがなくて風がビュービュー吹いていた。

城跡の頂上はちょっと寂しい。廃屋化したような茶店売店のようなものがあり、恐ろしい。

しかし眺めはよく、周りから気軽に散歩に行ける場所なのだろうと思う。短い散歩コースは結構坂道が急なので、これも普段あまりこういった道を歩かない私にはきつかった。海を見渡す場所にありよく見張ることができたであろうと思う。城は土台だけ残っている状態。

ちょっと食事でもと思ったけれど気楽に寄れる場所をぱっと見て見つけることができなかった。勝手がわからない土地ではよくあること。

姫路に戻り書写山へ。バスで書写山のロープウェイ乗り場まで行くことができる。ロープウェイで上まで登り、また圓教寺内を歩いていく。マイクロバス(有料。入山時のチケットでバスありなしを選択する)も出ているが、最後の最後は自分の足で登らなければお参りできないのではないかと思う。寺内は山なので、ちょっとした山歩きとなる。あまりたくさん歩けない人は難しいかもしれない。

寺は広く、山のあちこちに建物がある。中に見晴台もあり、そこでお弁当を食べている一行に出会った。見晴台からは海が見える。

長年行きたかったお寺に行けて大満足だ。山と建物だけで見る価値があると思う。

お土産でも買おう。と思って山椒の実をたいたものを買う。ちりめん山椒のようなものも売っているが、山椒の実だけのものを買った。これは家に帰ってから、何にでも添えることができて家族に好評だった。ぴりぴりした優しい味のものだった。

山から海から播磨灘だった。