暑かったり、急に寒いほどだったり。

9月のはじめは驚くほどの寒さで始まった。その寒くなる直前に予防接種に行って熱が出てしまったので、とても暑い日に夜、寒くて寒くて仕方がなかった。その後気温は急激に下がって、私の熱も下がったのだけれど、そこからしばらく寒い日が続いた。久しぶりに高い熱を出したのでとても疲れた。熱が下がった後もしばらく胃の調子が悪くて、なんとなく元気が出なかった。しばらく注射をしたところが痒くて少し困った。聞いていたとおり腕は上がらず、熱も出た。

インフルエンザの予防接種に行くよりも短い期間に大勢が同じ予防接種をしたからか、予防接種をした人で、自分はああだった、こうだったと話すことが多い。特に副反応を披露する人ることが多いと思う。みんなのそれぞれの特別な体験といった感じだ。

かかったら大変だ、もし、とても悪くなったらと思うと、自分も周りの人も心配で怖いと思うからだろうと思う。みんなのこのいつもより共通の大変な体験といった気分は。今回私達にできることといえば、マスク、手洗い、人と触れ合わない近づかない(話をあまりしない)ぐらいなので、できることが限られている。限られているうちのプラスできる武器として予防接種を受ける、といった感じ。去年の秋から冬はいつもよりインフルエンザの予防接種に行った人ももしかしたら多かったのかもしれないなと思う。みんなできることをしているし、それしかできない。

私の家には鈴虫がいる。鈴虫はまだ鳴かない頃家に来て、もぐもぐと野菜を食べ、何度か脱皮を行って鳴ける羽を生やしたところで、りーんりーんと鳴き始める。8月の頃からか鳴き始めて、まだ鳴いている。あんなに一日中鳴いていて大変な体力だなあと思う。元気に鳴き続け、その後音を出す部分がすり減り、あまり鳴けなくなり、最後を迎えることと成る。

急に秋のような気分になった気温が下がった週。家に居ると庭からはカネタタキの鳴き声も聞こえるようになった。暑い日は蝉が鳴いたりしているのだけれど、やっぱり気分としてはもう夏ではない(暦としての季節ではなくて。体感する季節として)と思う。暑い日も太陽の光はもう夏のものではないし、夕方は驚くほど早く暗くなるようになった。

8月のまだ暑い日。

植木鉢で育てている、小さい梅の葉っぱの上にちょこんとコガネムシが座っていた。葉っぱの向きと同じようにして、緑色でかわいらしい。害虫だけれども。きっとこの葉っぱを食べようとしているのだな。と思うのだけれど、どうにもきれいな緑色で、葉っぱみたいに葉っぱの上にちょこんと座っている姿を見ると殺してしまうことができなかった。取ることもできない。植物を食べる害虫なのに。

結局コガネムシが去っていくのをただ待ってしまって、梅の葉っぱはかじられてしまった。梅には悪いことをしたし、とてもみっともなくなってしまった。梅を可愛がらないのはおかしな話だと思うけれど、生きているものを殺すのはなかなか難しい。先に薬をまいて置かなければ。次は食べないでね。そして梅にはごめん。私は園芸に向いていない。

植木鉢にやたらと菫が生える。蟻が種を持ってきてしまうらしく、次から次へと生えてきてしまう。一度植木鉢をひっくり返して中をとってみたら、蟻が仲良く一家を構えていてた。どうしよう。どうしようは蟻も思ったらしく、子供を抱えて右往左往していた。ごめん。でもここには住まないでほしかったな。

巣はこわれてしまったので、もうもとには戻せないから、我慢して他のところへ引越してもらえたらと思う。ごめんね。でも住んでいるとは思っていなかった。それに住まれても困る・・・。

雑草ばかりをはやして楽しんでいたプランターから桔梗が勝手に生えてきたので、そこは桔梗の場所にすることにした。他の雑草は引っ越し。勝手に生えてきた雑草だけに、手荒に扱っても平気なものが多いし、もし枯れてしまってもあとから同じようなものが生えてくるのであまり気にしないことにしている。雑草にはまたごめんだけれども。