有楽斎

「蓮鷺図襖」目当てでサントリー美術館で開催中の 織田有楽斎に関する展覧会、「400年遠忌記念特別展 大名茶人 織田有楽斎」展に行ってきました。

この日、事情があってあまり長い時間滞在できないので、お茶関連のものではなく障壁画を中心に見ました。

元々お茶道具については、全くわからないのですが、書状やお道具類がかなり出ていてお茶関連について興味がある人は全部見るのは大変だろうなと思う数でした。

会場に入るとすぐ有楽斎さんの坐像が登場。この人かあと思う。

素敵な茶入れやお寺の資料やら色々あるのですが(本能寺の出土品とか)、

それは置いておいて、本日は障壁画を中心に見ることに決めていました。

元々襖であった絵を掛け軸に仕立て直したものや絵画系では少しだけ掛け軸の絵があり、そして最後の展示室に入る前のコーナーに目当ての「蓮鷺図襖」がずらっと並んでいました。

右から左へ、順を追って見ることができるように、広く展示されていて、とてもよかったです。白い蓮が咲くところに、白鷺や燕が飛び交う美しい襖絵です。

飛んでいる白鷺も燕も自在に方向を変えて飛び交っている様子、右側から咲き始めたやはり白いハスの花は白鷺の下で咲き始め、やがて燕が飛ぶような季節になるとぐんと長く上に伸びてますます盛んに咲き誇っています。

蓮の葉の葉陰にも鷺。ちょこんと蓮の花の上に乗っている燕もいます。

見進めていくと季節はだんだんと過ぎ、やがて落ち着いた画面となり、白鷺たちが蓮の中に降り立って、季節の過ぎていく先の方向へ視線を送っています。

その先の部分では蓮の花は開き、散り、花びらがすっかり落ちたものもあり、葉の茶色い部分が増えている。というそんなふうに移り変わっていく時間を大きな画面で見るのが好きなので、障壁画、襖絵や屏風絵が大好きです。

ゆったりとした華やかさ、爽やかな力強さのある襖の絵を堪能し、心を襖の中の燕と白鷺白い大きな蓮の花でいっぱいにして会場を後にしました。

絵を見るのが好きだなあと思いながら帰りました。