のびていく

土から芽が出てきているだけで、どうしてこんなにうれしいのだろう。と思う。

とにかく、種からぽっと芽が出てくるととても嬉しい。

家に居る日はなんども見に行ってしまう。

花の季節がやってきた。私は桜よりも桜が終わったあとが、花の季節到来という感じがする。

あちこちで花が次々とリレーのように咲いていく。一斉にあちこちで。

ベランダの植木鉢の草たちも、日の当たる方へぐーっと伸びていったり、背丈をうーんと伸ばしたり。活発になり始める。

虫もいっぱいやってくる。

花にはぶーんという蜂の低い羽音がくっついている。

 

またマーブル紙の切れ端が出てきた。

きりがないのだけれど、美しい紙はついとっておきたくなる。それで、切れ端があまりに小さいと、例えばネックレレスを巻きつけるのに使ったり、少し大きめだと四角くしてブックカバーに使ったり。

お店で商品を包む包み紙も誂えの木版みたいなものだとつい取っておきたく鳴る。本当にきりがないのであまりしないようにはしているのだけれど。そういった紙はあまり惜しげがないから、本を持ち歩くときにブックカバーにすることが多い。本を貸してもらったときなどは、傷まないように、家で読むときも紙でつつむ。

紙一枚でもかぶせておくと、中がきれいにたもてると思う。