スニーカー

気になっていた。

最近スニーカーを履いている。すごくたくさん。道を歩いている人が。

街を歩いている人の足元を見ると、以前のようにパンプスを履いている人が少ない。ような気がする。時間と地域によるのかもしれないけれど。

ということで、スニーカーが欲しいなあと思っていた。

みんな良さそうなのを履いているのに、いったいどこにそういうさりげないスニーカーがあるのかわからない。足元が気にならないスニーカーはいずこ。

とりあえずニューバランスの色が薄くて、底が分厚くないのを買ってみる。

人が履いているのを見ると、気にならないのだが、自分が履くとなると、どれもみんな違うような気がする。

大体服装にあっていない。あっていないが、現代ではこれはOKなのだろうか。そうなのだろうか。と迷う。

スニーカーは書いて字のごとく、音がしないのがいい。音とは、コツコツ。という靴音のこと。最近スニーカーが気になっていたのは、そのコツコツのせいが大きい。周りがスニーカーだらけになると、駅などでコツコツいっているのが自分だけということになってしまい、目立つのだ。それで困っていた。

スニーカーもまったく音がしないわけではないが、コツコツは言わない。

コツコツという足音は、以前はそれほど困った音ではなかったと思う。けれど、周りがスニーカーだらけになると、目立ってしまう。それでスニーカーへの移行を考え始めた。

特に駅などで自分だけコツコツ言っていると、結構前を歩いている人にはプレッシャーというか、いらぬ誤解を与えることがある(前を歩いている人の性格にもよるが)ので、困るのだ。都会はなんというか気が立っている人に会う確率が高いので、なんというか何かのきっかけになるようなものは、少しずつでも減らした方が過ごしやすいのだ。それにいつ宇宙人が襲ってくるかわからないし(地球人が襲ってくる確率のほうが断然高い)。

その時より走りやすいほうがいいだろう。

ゆっくりした歩きの人ならいいのだろうけれど、なせまか私は無駄に足をさっさか動かすので、よりコツコツについては考えなければいけない。と思う。

というわけ、スニーカーを手に入れた。900番台のなんとか。

どうかなあ。まあコツコツは言わないから仕事場に行くとき、途中だけ使おうかな。