あの襟のところ

また買いました。日本の美術。今度は昭和40年代のです。「住居」と「小袖」。「小袖」のほうですが、なるほど!と読んでいて思うところが。残っている限りの資料から指針となるもの(男性成人)を選び出し寸法をはかって小袖の変遷を示した資料があって、それを見て、昔の絵で襟のところをぐるぐるっと巻いているように描かれているものがあって、あれって何だろう?と思っていた謎が解けました。

今より、首のところ、襟というか後ろのところが狭くて、逆に襟幅とかおくみ幅が広く作ってあるのです。そして全体になんというか、布団というか、布を巻くという作りから発展していっている最中(?)といった感じ。今の着物はやっぱり結構「服」寄りに発展したんだな、と思います。とにかく、布を巻く感じがまだ残っている時代なので、体の幅に合わせるというより巻き付けて帯というか何かしらでくくって留めるという感じ。襟のところが首に巻きつく感じにちゃんとなるのです。絵の通りだ!と心の膝をたたきました。

そのほか、「あれって何だろう」と思っていた、女性が座った時に腰のところにもぞもぞたまっている着物、あれも「ああいう着方」なんだとわかりました。そういえば、昔の人って高貴な人や位の高い人はすたすた歩いたりしませんもんね。そもそもあまり立ち上がらない。

「小袖」は昭和46年発行。

「住居」のほうは昭和44年発行。まだ読んでいる最中ですが、竪穴式から始まって高床式と進んでいくところを読んでいると、考えてみれば、床の発明(?)ってすごいな、と思わずにはいられません。技術的に床を作ることができるようになったのと、その前では居住環境が雲泥の差。その床を少し浮かすことができれば、室内の環境はかなり改善されるなあと思います。

また集めるぞー。この雑誌。