よくぞご無事で

ニュースサイトに出てきて知ったマンガ、「腸よ鼻よ」の内容があまりに凄くて気になり、なんとなくちょこちょこ流れてくる内容を読んでいたので、最終巻の10巻を買って読んだ。

とにかく入院しない生活を手に入れて、物語は終わっていた。本当に、よく・・・という内容。

主人公である著者は難病の潰瘍性大腸炎患者。そしで出だし付近であまりに大腸が潰瘍になるため、大腸を捨てる、つまり全摘するという決断をして実行するのだ。それだけでも大変なのだが、その後も様々な病状になやまされ、どしどし入院する様、生死の境を彷徨うさまは凄まじい。が、病状は盛らず、ギャグは盛るという精神に則って明るくマンガは描かれていく。

この潰瘍性大腸炎、詳しくは知らないのだけれど、実はこの病気のための検査に参加したことがある。全く別の病気で定期的に検査を受けていたのだけれど、その受け持ちの先生が指導しているお医者さんが、この潰瘍性大腸炎を研究していて、潰瘍性大腸炎「じゃない」人の腸その他のデータを必要としていたのだ。

研究にデータは多い方がいいだろう。ということで、私も「じゃない」方の腸として、データ取得に参加した。何年前か忘れたけれど、そんなわずかな縁があったため、ちょっと興味を持ってマンガを読んだ。壮絶すぎて驚いた。

私が参加したデータ取得については、私側にはメリットは全くないもの、と説明を受けたけれど(データを取る検査を受けたり時間を取られたりするのと、データ内容を発表されるからだと思う)、治療が困難な辛い病気であることは知っていたので、ほんの少しでもこんな腸の数値が役に立つならお安いご用だよ!と参加した。

おそらく、担当の先生はいろんな人の腸をスカウトしていたのだと思う。どのぐらいの人数のスカウトができたかなあ。

著者はその後元気(といっても程度があると思うけれど)だろうか。研究はその後進んだだろうか、私のデータをとった時点では、なんらかの法則が掴めればという段階で、データ集めをしている段階だったようだ。病気は辛いし恐ろしい。

心の底から少しでも楽になれるような、怖い目に遭わないような方法ができてればいいなあと思う。