紐好き

紙、箱、布。そういったものは捨てがたい。

そして紐。箱、紙、布についてはとっておいても仕方がないと手放す事が多い。特に箱なんかは「惜しいな」と思いつつ、捨てている。

けれど、紐。紐類を私はどうしてそう思うのか、少しの切れ端のような紐でも糸で編んであるものなどは捨てがたい。お菓子についている分厚い手触りの良いリボンなんかも捨てがたく、取っておいてしまう。

そんなリボンや紐がジップロックいっぱいに溜まっている。幾分か捨てたのにもかかわらず、もう口が閉まらないぐらい入ってしまっている。

昨日。少し前に香木や香料をまぜて作って、部屋においてあったものを袋詰することにした。白檀、樟脳、栂、丁字、山奈、大茴香、甘松、藿香、桂皮の粉。それらを混ぜて紙で作った箱に入れて、部屋の隅においていたのだけれど、思ったほど香りが広がらないので、布の袋に入れて、安眠袋を作ることにした。久しぶりに針を持つと、まったく縫い目が見えないので困ったけれど、誰が見るわけでもなし、部屋で使うものなのでお構いなしに小さい巾着を2つ作る。捨てなければと思っていた小さい布切れを捨てるように避けておいたところから取り戻して。花柄の小さい小布で小さい巾着を2袋。

別に作った白い木綿の小さい袋、それに配合しておいた香料をざっと入れ口を閉じ、花柄の巾着へ入れる。巾着の口はとっておいたリボンを有効活用。これだけためておいて二本使っただけだけれど。いろいろな長さがあって、選べるのでいいか。と思う。

出来上がった安眠袋をベッドの枕元へ置く。

少しだけ余った香料と、香を楽しんでいたときに買ってまだ残っていた沈香の刻んだものを混ぜて、また部屋においた。沈香の香りもやはり良い香りだと思う。焚くと少し興奮するような香りになるけれど、炊かなければ静かに甘みのある落ち着いた香りだと思う。