お正月の

お正月に録画した番組を見ました。一つは100分de萩尾望都

萩尾望都さんはちょっと私の年代だと「上」の年代の人が読んでいた印象の作家さんなのですが、それでもキャリアが長い作家さんなので、子供の頃一部読んでいます。

ですが、読むと子供心にずしんとくる深く心に残る作品を書くので、あまり数多く読みませんでした。一つの作品を読むとショックが大きすぎるんです。

その時はあまり意識していませんでしたが、私は小説を大人になるまでほとんど読みませんでした(今もですが)、ですが、SFと推理モノだけは読んでいたんですよね。そのSF心にフィットしたのか・・・そのあたりは不明ですがSFジャンルに属する物語だったから、ちゃんと読めたのかもしれません。

とにかく、それほどたくさん読んだことがなく、またショックが大きすぎるので回数読まず、そして遠い子供時代に読んだもの。であるにも関わらず、テレビで話し合われた作品にちて「そうだったなあ」と思い出せるほど、印象が強烈な物語だった作品群でした。

番組はいつもの100分deとは違うものでしたが、なかなか語りがいのある、また聴き応えのある番組でもっと長かったら良かったのになあと思いました。最後の、作家本人のインタビューにとても心を惹かれました。「できない子に心が無いと思って」いるというのは大人に対してもそうで、普段「心がある」相手に「心がない」と思って接している人は多く居ます。その「言わる方は辛い」を忘れてしまっている人々について日々考えていたので、さらに印象に残ったのかもしれません。

そしてこの作家さんは心についてずっと書いている人なのかなあと思いました。

それにしても名台詞が多いですね。「もう明日へは行かない」まさに名台詞。後半にこういった名台詞を決められるところが萩尾望都さんの天才さが発揮されているところだと思います。最後に名台詞が散りばめられるのはすごいなと改めて思いました。もちろん、あまりに大きな才能のため、子供の頃うまく世間(特に家族。女性であることもあるとは思う)と折り合えないところから生み出された物語部分、構成部分は天才と思いますが。それにしても「もう明日へは行かない」は名台詞。そういえば半神の最後も名台詞で締めていますね。

もう一つの番組は「ライジン若冲」出ている人で見てみようかなと思った番組。私はドラマはあまり見ないので。だいたい本も子供の頃からドキュメンタリー、SF、推理モノ、生物学ジャンルなどなど小説がないので、テレビでも教育ジャンルや趣味番組、ドキュメンタリーが主なのです。で、見たのですが、思わすTwitterを検索してしまいました。いつもテレビは一人で見ているので、他の人の感想を読んで、なんていうか話し合う代わりにするのです。面白かったり「ねーねーあれってねえ」と言いたくなるとTwitterを検索。満足しました。そうですよねー。

本は久しぶりに「うるしの話」を読んでます。以前漆芸の工程部分で挫折してしまって、そこのあたりをちゃんと読んでいない本。

 

SFと推理モノといえば。

小学校から中学校、もしかしたら高校ぐらいまでかもしれないけれど、よくハヤカワ・ミステリのコーナーの本を読んでました。あまり以前のことなのではっきり覚えていないのですが、背が色分けされていてなんとなくジャンルによって色がちがっていて、自分はこの色なら読めるなと言うコーナーの端から順番にタイトルを見ていって、これなら読めそうというのを試していき、読んでだめじゃなかった人のコーナーを全部読むとう方式でした。それで図書館をつぶして、次は書店(当時は書店で本を買うものだった)で。読んでは次読んでは次と潰していく。という感じでした。多分、SFや推理だと「この後どうなるのかな」が続いたのだと思います。それ以外だとそもそもあまり内容に興味が持てず、どうなるのかなとも思わなかった、というより「だからなに」と思ってしまうものだったのかなと思います。おそらく物語より仕掛けを楽しむという読み方だったのだと思います。今もSFのアニメや映画を見るとき仕掛けの方により興味があるような気がします。

今はおそらくもう少し物語のほうにも興味が持てるようになりました。人間関係を少しは経験したからなのかもしれません。