カレンダー

4月に入ったので、カレンダーをめくる。

スケジュールを書き込カレンダーは4月に。その先を見るための絵が綺麗なカレンダーは5月に。5月の絵は朴に尾長図。

家から出ないので、落ち着いて以前読んでいた本やじっくり読んだほうがいいなと思ってそのままにしてあった本を読もうと思う。根津美術館所蔵の扇面歌意画巻だけを掲載した本があるので読む。扇面図自体がとても好きで、この巻物も展示を見たことがある。絵を見ただけでは、何の場面?とわからないところが好きだ。

貝覆いの絵や伊勢物語の歌留多、そのほかの歌留多などの絵もそれだけでは何の場面だかわからないものを見るのが好きだ。定番のものはさすがにあの歌かなと思うものがあるけれど、この扇面歌意画巻に関しては、わからないものが結構ある。有名な勅撰歌集からとられた歌ばかりではないからというのもあるけれど、とにかく、これ何?と思ってみてから添えてある歌を読んで初めて、そうか、これそういう場面なのかと思うのが答え合わせみたいで楽しいのだ。

時々ピーナッツの殻にとまって、一生懸命中身を食べようとしている四十雀を見る。結構長い時間何か一生懸命つついている。寒いだろうに、ほかに食べるものはあるだろかと思う。虫は捕まえられているのだろうか。

雨がしとしと降っていて、いつもより静かな午前中。それでも遠くからよく通る声で鳥の囀りが聞こえる。伸びのあるきれいな鳴き方は春だなあと思う声だ。