正倉院

三日目。

朝九時から入館のチケットを持ち、八時半過ぎにホテルをチェックアウト。十一時までいられるプランだけれども、一度出かけるとホテルには戻ってこないだろうと思われたので、チェックアウトし、荷物も持っていくことにする。今回もそうだけれど、二人とも荷物をもって歩くのはつらいのでなるべく軽くしていた。天気が良くてよかった。

この日は十月最後の日で、この前の三日間、天気が良く気温も高かったのだ。

Googleマップに出ていたポストを探しに県庁前を通り、バスターミナル付近をさまよう。守衛さんに「この辺りでポストはありますか」と聞くと県庁の裏にあるという。通り過ぎている・・・。ということでお隣の県庁へ行き、入り口から階段を降り、裏へ出るとすぐにポストがあった。

二人とも手紙を投函。

相手に旅先から出した、とわかるわけではないけれど(消印をつぶさに見たりはしないだろうから)、旅先から手紙を出すとうのは楽しいものなのだ。一つ目のミッションを完了。国立奈良博物館を目指す。

正倉院展。今回私たちが行ったときに展示されていたのは、書物や楽衣装や楽面。西域からやってきた飾り、身の回りのちょっとした装飾品の刀だとか、使用方法が今一つわかっていない貝の飾りなど。箱や台、刀の飾りの細かい細工絵が素晴らしい。昔の人は目が良かったのだろうか。巨大に拡大された写真で見ると、小さな小さな鳥や花の細部、花びらや鳥の羽まで作りこまれていて驚く。布類も面白い。遠い異国からやってきた柄は今見てもナイスデザインである。昔の人も「美しい」と思ったのだろう。建物の飾りとなる石などに動物がレリーフとなって彫られているものも、きっと「素敵だ」と思ったから宝物としたのだろうなと思う。

楽面の一つは、四国からもたらされたという説明があった。ということは奈良の都だけでなく、日本の各地にそういったものを作る人がいたということだろう。ということは楽を知っている、舞を舞う場面がちゃんとあるという土地が都から離れたところにもあったということなのだろうか。

行く前に予習していた夾纈(きょうけち)の染め物を見る。そういえばこの柄はお寺にも新しく作ったものが飾りに使われていたなあと思う。板に挟んで染めるので左右対称となる。

そんなことを思いつつ見学。分量はちょうどいいぐらいかなと思う。11時ぐらいに正倉院展を出る。正倉院展のチケットを見せると仏像館の入館料が割引になります。と入り口で言われていたので、少し時間があるし、仏像を見よう。と仏像館へ。

見ながら「ここ前にも来たな。その前も来てた。忘れてた。」と思いつつ見る。そう。ここ、仏像館は仏像の数がすごいんだった。見ていると時間が足りなくなるほどに・・・。

ものすごい量の仏像を見る。

まとめすぎである。

ちなみに、正倉院展でもハガキを探したのだけれど、正倉院展ハガキは今一つであったため、買わず。グッズも・・・。だったのだけれど、母は記念にマスクケースを買う!と正倉院御物の写真入りマスクケースを買ってました。御物マスクケース。

ところで「御物」って「ぎょぶつ」とずーっと言っていたのですが、今回博物館では「おもの」とフリガナがふってありました。そうか!おものだったのか。どっちもありなのだと思いますが、「ぎょぶつ」といいつつ「おもの」とも心の中で読みます。今度から。

お昼を食べて帰りますか、と仏像館地下のレストランへ。

なんだか正倉院展記念で中華弁当を売っていたのでそれを食べる。暖かいものが食べたかったけれど、それが一番普通に食事ができそうなメニューだったので。

結果、冷たいごはんだけれども、なかなかおいしかったです。中華。えーっと桃谷樓が出してました。お弁当。薬膳っぽい内容で説明も書いてあって面白かったです。

意外においしいといいつつ食べて、近鉄特急で京都へ帰ります。

二時の新幹線で帰るため、一時過ぎに京都着。(機敏に動けないので、割合ゆったり目にスケジュールを組んでます)

母が姉、父に「お土産買いたい」とのことなので、駅で姉の家や父が好きなお漬物を購入。帰りの新幹線のお菓子を買いたい!ともいうので、コンビニでポッキー購入。

そんなことをしているうちに、時間が近くなったので、新幹線口から駅へ。

今回、新幹線はチケットレスで乗ったのが、そういえば今回のミッションの一つでもあったのでした。今までは私一人で新幹線に乗る時はもちろんチケットレスでずっと乗っていたのですが、ほかに連れがいるときは、チケットを発券していました。ですが、いつからかはわかりませんが、最近は普通にPASSMOやSUICAといった鉄道系ICカードにオンライン購入したチケットを関連付けすることができるようになっているんですよね。前から知っていたのですが、自分の事務処理能力があまりにも信用できなくて、IC番号間違えて入力してたら、自分以外の人が乗れなくなっちゃう!と怖くてできなかったのです。

ですが、今回チャレンジ。ちゃんと乗れたので、これで母の分のICカードは関連付けOK(一度関連付けするとICカードが登録されるので次回からは選択肢から選択すればよい)ということがわかりました。

母も「こんなことができるのねー。」と言ってました。一回目はちょっと戸惑ったみたいですが、帰りは「なれたわ」とのこと。