季節のもの

春の物とて、と詠まれるから、長雨は春につきものなのかなあと思いながら、見ています。金曜日から続いて、土曜日、日曜日とずっと雨。歌に詠まれていることが本当になってるなと思います。

さっきからベランダにずーっと大きめのヒヨドリが羽をちょっと広げて、雨宿りしています。こっちに尾っぽを向けて、私とヒヨドリは同じ方向、外に降っている雨を眺める恰好。ベランダには餌台があって、庇の内側に置いてあるのです。その餌が置いてあるところの横に鳥が止まれるような場所があって、そこにヒヨドリはとまって外を眺めています。比較的庇が大きいので、ベランダは結構な雨が降っても濡れないようになっています。

雨が降っている日も鳥がぽつりぽつりとやってくるので、雨が降っている日も鳥は少しは飛んでいるんだなと思います。甘いものが好きなヒヨドリも出しているナッツを食べにやってくるので、四十雀ヒヨドリが交互にやってきます。四十雀も天気が悪い気温が低い日は餌があまりないのか、いつもより熱心に食べているような、長居をしているような気がします。長居は交代でやってくる鳥の数が少ないからかもしれませんが。

さっきのヒヨドリはやっぱり羽を乾かしていたのかなあ。餌を食べ終わっても、じーっと羽を少しだけ開いて、雨の降る外を眺めながら、わりあい長い間、雨宿りをしていました。

今日ぐらいは雨が止むかなあと思っていたのですが、もしかしてヒヨドリもそう思っていたのかなあ。

雨の中、土曜日も母と散歩がてら買い物。鴨は雨の中、川の中州でじーっとしていました。こんなに雨が降っていてもやっぱり中洲が安心なんだねえ。と母と。猫などが来ない中洲で休むのはわかるのですが、雨に濡れっぱなしでなんだかかわいそうです。シラサギは雨が降ろうがマイペースに餌探し。寒いので、生き物が動き回っていないから川の中で餌がさがせるのかどうか。

日曜日は太鼓の日。さぼりまくって復習しかしていないので、行きたくないなあと思っています。予習を全然していない。あきれられるかもしれないけれど、太鼓のことが知りたくて習っていて、太鼓の演奏自体を上手になっていきたいと思っていないからかもしれない。身に着けて舞台に立ちたいと思っていないから。舞台に出るのに、太鼓の事も知らないとと思って習っているけれど、太鼓の演奏で出たいとは思っていない。だから、内輪の会でも舞台といわれると「どうにか出ないようにできないかなあ」なんて思います。

日曜日の日は太鼓の稽古の後、夕方におだんごを取りに行くという約束になっていました。お稽古の後から約束の時間まで長くあくので、どうしようかなあと思っていたのですが、注文した帯を取りに行くことにしました。注文といったって作ってもらったわけではなく、中古を買ったというもの。先日買ったもの。今日お店に取りに行くことにしました。

今回は絽の染め帯。私は絽の塩瀬がとても好き。今は暖かい季節が長いので、使える期間が長いだろうなと思っています。絽の塩瀬はあまり透け感がなくて、でも、軽やかな見た目なので暑苦しくなくて、光が強くなった季節にしめたくなる。今回の帯は桔梗柄なので、秋草。だから、夏にならないと締められないし、秋の気配がするかなと思い始めたらもう締められないけれど。でも、気にしないで締めちゃうかも。あまり桔梗桔梗していない柄だし(青の桔梗ではなくて白で小さい花)。でも、やっぱり桔梗ってわかっちゃうな。

少し前にどうしても欲しいなと思っていた塩瀬の薄クリーム色の染め帯も花。こちらは日本画風の絵で、「どくだみ・・・????」みたいな絵。はっきりと描かれていないので、なんとかなるかなあと思って迷っています。でも、気にせず秋にしめちゃおうかな。こちらは塩瀬で染め帯。真夏の帯ではありません。こういう風に、はっきりとわかる植物や物が描かれている帯は縛りがあって使いにくいといえば使いにくいのかもしれません。だから、最近はアラベスク模様だとか、唐草模様だとか、洋服風の柄だとか、いつ、ということを考えなくてよいものが多く出ているのかなあと思います。少ない数で繰り回せるから。季節の植物が描かれていたり、例えば「祝言」ぽい絵柄だったり、「祝祭」を感じるものや、具体的な行事を連想させるもの、季節感がある事物がわかりやすく表現されているもの(図形化されていないだとか)などは、使う場所や時が限定されてしまうから。そこが楽しいといえば楽しいけれど、ぜいたくだなとも思います。そうは言いつつ、私は季節の植物の絵が好き。とても。そんな贅沢はなかなかできないけれど。

それは置いておいて、これで、塩瀬の白っぽい帯問題は一応解決したとしようかな。うーんでもどちらも秋以降には締められないかあ。今回買った絽の塩瀬で初夏から盛夏はなんとかなる。夏はつづれが他にもあるし。その前に買った塩瀬の染帯は初夏になる前か前後ぐらいまでは使えそう。秋から冬は無理かなあ。私はよく着物を着るのは1月から9月なので(特に夏)、6月から9月あたりを充実させれば、と以前は思っていました。ところが最近は、秋から冬にかけても着なくてはいけないことが増えてきてしまいました。困ったなあ。これ以上は増やせられない。着物も帯も。すでに、洋服ですら買う余裕もしまっておく余裕もありません。仕事場に行くのにどうしたらよいか、といつも思ってます。靴なんかもどうしたらいいか。だから着物も帯ももう増やせられない。

そうはいいつつ、まだ染め帯か軽い絵柄の帯が欲しいなあ。季節をあまり限定されないもの。毬とか鈴とかがよかったかな。でもそういう絵柄でいい絵柄ってない(あるけど、お店で注文だとか・・絶対無理)ので、あきらめ気味です。かわいらしくはなくて、いい歳でもしめられるそういう絵柄って難しい。あとは扇の小さいものとか・・・。おもちゃ柄のかわいらしすぎないものとか。

四十雀が餌台にやってきて一羽が餌をつついた後からもう一羽やってきました。鳥って同じところに複数で顔を突っ込んでということがないものなのかなあと思っています。後から何かやってくる気配がすると、パッとどいて、次の一羽が次が来るまで長居するということが多いです。体に対して、場所は大きいので、端っこから何羽かでつつけそうなものなのに、ぱっとどいて交代します。後から来たのが自分より明らかに小さいとどかないこともあるけれど。四十雀は餌台でナッツをつついているときは嬉しそうに「スイスイスイスイッ」と言って、時々「ビキュッ、ジャカジャカッ」といいます。きっと最後の「ピキュッ、ジャカジャカ」が「みんな集まれー」なのかなあ。