好きなのだけれど、ずっと機会がなっくて行けなかった神社にお休みの日行った。

府中にある大國魂神社。暗闇祭りでおなじみのところだ。ここで私は七五三をした。子供のころ、府中のあたりに住んでいたのだ。駅が高架されてからもいったことはあるのだけれど、それからまたビルばかりになっていて、その頃はそれほどなじみがなくなり、その後まったくよくわからない。本当に様子が変わったなあと思う。

駅前の開けた感じはなくみっしりと商業ビルに囲まれている。

まだあの大きな木の並木はあるはずと思って高架された駅の地続きに張り巡らされている橋状の通路を通り、ビルの間、間を見回すと大きな木がビルの隙間から見えたので、そちらへ降りることにする。まったく地面が見えなくて、自分が思っている位置にいるのかどうかわからない。並木道に降りて行って、やっとどのあたりにいると確信がもてるようになった。

この大きな木だけはきっと私が幼児のころからあるのだろうと思う。それ以外はまったくわからない知らない町だ。並木の通りをあるいていても、お菓子を買いに行った和菓子屋さんも、文房具を買った店も、子供も作れるようなちょっとした手芸用品を買ったお店も、プラモデル屋さんも当たり前だけれどきっとない。通りの脇はよく見る駅ビル、商業ビルに入っている知っているけれど知らないお店が見えるだけだ。

大きな欅を目印に南に歩いていくと自然と大國魂神社につく。半七親分はよく江戸城城下町からこんなところまで歩いてきたなあと思う。好きな岡本綺堂の半七捕物帖に府中に行って事件にぶちあたるというお話があるのだ。たしか半七親分は親分だったころ神田に住んでいたのではあるまいか。私は普段、神田とはちがうけれど、やはり内側のお堀の少し外にいることが多い。距離を思うとびっくりだけれど、半七親分は子分を連れて小金井へちょっとした旅をして、そこからせっかく武蔵野に来たのだからと府中にやってきて事件に出会うのだ。たしか。その頃の府中はもちろん森に囲まれていて、鵜が多摩川やら品川やらから飛んできて魚を落とすというのだから、のどかな場所だったのだ。その頃の府中を見てみたいなと思う。

それにしても、昔の人は歩くしかないとはいえ健脚だと思う。

確か図書館があったと思うのだけれど・・・と思う場所は資料館だったりいろいろあるけれど、神社の中はおおむね思った通り。

せっかく行ったので、ご本殿にお参りした後、ご祈祷をしてもらうことにした。

ご祈祷の後は、フルコースだ。と末社にお参りして、人形流しもする。そしておみくじ。お守りを買う。おみじくは小吉。。。。。まあそのぐらいなのだろう。

帰りにフルコースなら絵馬もでは?とは思うけれど、そのぐらいにして帰ることにした。また来よう。懐かしいから。

帰って直会代わりにもらった御供物と書かれたいろいろを見ていたら、入っていたお菓子に以前まだ町がビルが立ち並ぶ前に行っていたお店の名前を見つけた。なぜだかとてもうれしく感じた。