雲花

お掃除をしていたら、「雲花」と書いて繧繝模様の雲のイラストが描かれたシールがぺったんと張り付けてある四角い箱が出てきた。

松江のお菓子屋さん、三英堂のたしか記念菓子だったと思う。日付を見ると13.11.25と書いてあるので、2013年に買ったのだろう。このころ松江に行きたい行きたいと思っていて、あこがれていたのだ。松江ブームだった2013年ごろ。

2013年はダブル遷宮でおめでたい!とものすごく盛り上がっていた。私は行かなかったのだけれど、両親は伊勢、出雲と出かけていたと思う。もう十年も前なのかと今思う。

箱はなんだか捨てがたくてずーっと持っていていろいろなものを入れていたのだけれど、今は何も入っていない。他の箱はつぎつぎと処分しているのだけれど、これはなんとなく、捨てられずに、もらったお茶のパックを入れたり、アクセサリーを入れたり、いろいろしながら残っていた。

今回もどうしようかなあと思ったのだけれど、今度もまた、表に出した塩を入れておくことにして残留組となった。

なんだか別に豪華なものでもなく、どうとでもないのだけれど、ずっと残るものってあるのだけれど、その理由はなんとなくなのだ。なんとなくその物が持っている顔のような親しみのようなそんなものが感じられるものがずっと残る。