甘味処

今はもうなくなってしまった店舗なのですが、新宿西口のビルの中地下のところに、新宿追分の店舗がありました。長年愛用していて、人にも、便利よと勧めていたのですが(お昼のお雑煮やおうどんが一人軽食に便利だった)、再開発でビルごと作り直しとなり、無くなってしまいました。地下のあの部分もすべて取り替えとなるそうです。小田急もなくなりましたしね(ハルク側が残っていますが)。そういえば一時期新宿はデパートだらけになったことがありましたが、今は昔ですね。今残っているのは・・・一応三つですか。その内容ももう駅ビルぽくなっていて、デパートの時代ではなくなったのだなあと思います。紆余曲折でそうなったのだなと思いますが。まだああいうところを必要としている層はありますが、そのうち無くなるのかな。

さて、デパート盛んなりしころ、デパートの中にも甘味処がいろいろありました。ですが、それらも次々に無くなりパン屋さんになったりカフェになったり、飲食自体がなくなったり。先に書いた追分の西口の店だけでなく、気に入っていた松風(デパート内)もそういえばなくなりました。行くところがなくなって困っているので、出かける先で甘味処を検索しては行ってみています。

金曜日は母の用事につきあって新宿へ。西口の追分がなくなってから、行くところがなくて困っていたので、西口付近といえば「時屋」があるねということで行ってみました。今までいかなかったのはお団子がないのと、少し西口から離れているから。ハルクの東端にあるからです。ぐるっと歩いていくのに、特段遠いというわけではないのですが、西口に入っても、そちらの方には用事がなく、わざわざ行くような形になるのです。時屋はどら焼きが有名ですが、私たちが甘味処を愛しているのはあんみつやお団子、お雑煮、おうどん、その他生菓子といったところで、さほどどら焼きに対して執着がありません。なので、今まで行ったことがなかったのです。

お雑煮があることは知っていたので、お昼時に行ってみました。ここのお雑煮は澄まし汁で、卵が鶉でもゆで卵でもなく、卵焼きでもなく、何と呼んだらよいかわからないのですが、鶏卵をといて、卵焼きみたいに折りたたんでお椀の底に敷いて、その上にお餅が載っています。初めての形。こうするとお餅がお椀につかないね、と母に言うと、母も「なるほど」と。そのためにそうしているかはわからないのですが、とにかくそう思いました。お餅は焼き持ちで細長い形。ふんわりした焼いたお餅は気に入りました。次はおうどんを頼んでみようかな。おつゆは塩が効いていた澄まし汁。お汁は澄まし汁が好きです。

引き続き母の用事に付き合っていて、南新宿へ行くことになったので、高島屋の地下の食品売り場内の茶房へ。ここは和菓子屋さんの鶴屋吉信の店舗の腰掛といった感じ。状生菓子と抹茶、あるいはあんみつといったものが供されています。池袋の鶴屋吉信の茶房はお雑煮を出すのですが(めったに池袋にはいかないのですが、つい最近知り合いの知り合いのポップアップショップを覗きに池袋へ行ったのです)、こちらはちょっとした甘味のみ。とても小さいコーナーですが、働いている人が優しい雰囲気で好きな店舗です。人が変わったら行かないかもしれません。でも、ちょっと腰かけて元気を出してまた帰るなり、買い物するなりできるので、こうしたちょっと腰かけてお茶が飲めるコーナーはうれしいコーナーです。

母は「クリームあんみつが食べたいけれど、多すぎるかも。」などいうので「じゃああんみつだけとか、みつ豆だけっていうのもあるよ。」というと「クリーム(アイスクリーム)が入っているのがいいんだもん。」とのこと。「なら、クリームあんみつ(食べたいあんことクリームが入っている)を頼んで、ほかのものがいらなければ食べてあげるから。」と言って、無事クリームあんみつを注文。なんだかんだで全部食べてました。よかった。

新宿をあちこち歩いて用事を済ませて、甘味処も二つも行って、なんだか珍しい日でした。