ささやかすぎる

あまり人の役つ能力がないため、日ごろから残念に思っている。やはり人に差し出す情報なり、何なりがある方が幸せだ。何かないかなあと日ごろ思う。

さて、そんなポンコツ生活のなかでも、まれに、かなりささやかだけれど、ちょっとだけ人のお役に立てたか?と思うことがあり、とっても嬉しいことがある。

靖国通りを歩いていると、前から歩いてきた女性が「さかぐちはどこですか」と聞いてきました。(はて、さかぐち?)と思って「さあ、・・・」というと「あ、おせんべい屋さんです!」とその女性がいうので、(おお!あそこでは?)とすぐ思いつき、女性に「それなら、ここをそのまま歩いていくと左手にありますよ。すぐそこです。」と案内できた。ふー危ない。そうだ、あそこ「さかぐち」っていう名前だった。「なんだか昔からあるおせんべいや」としか認識していなかった。あぶない。知らないとか思ってしまった。知っている。ご婦人よ、駅から降りて歩いてきて、ちょうど(ないなあ)と不安になる位置だったかもしれないけれど、合ってますよ。道。道なりに行くとすぐですよ。すんごく固いおせんべ売ってますが、大丈夫ですか。まあ固くないのもあるけど。とにかく、ご婦人が道を間違えてなくて、もうすぐ目的地に到着できることが確定しているので、とてもうれしい。そして、それほど役に立たなかったけれど、とにかく「あれ?」と不安になったご婦人へささやかなる安心材料を提供できてうれしい。

おせんべいやはほかにも駅側にあるけれど、それは新しいし、ご婦人が目的としているとこじゃない!とすぐに判断(そして「さかぐち」じゃないし)、記憶を呼びさませてよかった。というわけでささやかすぎる出来事ですが。私にとっては「いいことあったな」という出来事でした。