二十六

今まだ10月なのですが、昨日は十三夜で、少しかけているけれど、まあまあ丸い月が出ていました。後の名月だとか言われる十三夜。そういえば、この間、サントリー美術館へ行った時、二十六夜待ちの絵というのがありました。

十六夜というのは二十六夜の月が出る時、光が三つに分かれて見えて、その時の三つの光が三つの仏様、勢至、弥陀、観音の姿なのだ、ということで拝むと良い。ということなのですが、もちろん月が出るのをただ待っているだけでなく、月が出るまで、飲んだり食べたりして待つ。というのが流行っていたことがあったそう。高いところで月が出るのを待つ、ということで、そういえば、浮世絵でも料亭の高いところにある部屋らしきところから、料理を楽しみつつ、二十六夜待ちを楽しんでいる人の姿が描かれたものがあります。

そんな月待ちを山の上で、やっぱり飲んだり、食べたりしつつ楽しんだところが山梨だったかにあるらしく、そのまま、二十六夜山という名前の山が山梨にあるそうです。

そんな行事があったのか、と絵を見て思ったのですが、私がサントリーでみた絵はかなり真面目な、仏様の光をしっかり書き込んだ、彼方から月の光が見えた瞬間を描いた絵でした。

一方、楽しそうだな!と思う浮世絵の方は、月もそうだけれど、それを楽しみに、楽しく過ごす時間の方が中心になって描かれていました。こっちはすごく楽しそう。

我が家では私が子供の頃は多少の季節の行事があったのですが、それも私が大人になり、後を継がずに何もしなくなったので、本当に季節の行事というのがなくなりました。そういうのをしている人を見ると、素敵だなと思います。